マイナンバーカードの健康保険証への紐づけは損なのか?|メリットをうまく享受するには?

雑記

令和4年6月30日から、マイナンバーカードの健康保険証としての利用申し込みや公金受取口座を登録した場合のポイントの申請、付与が始まった。

政府が創設したポイント付与は以下の3つで、すべて受け取れば最大20,000円分になる。

  1. マイナンバーカードを新規取得すると最大5,000円分
  2. 「健康保険証」に紐付けると7,500円分
  3. 国から給付金を受け取るための「公金受取口座」を登録すると7,500円分

※手続き方法など詳細については、総務省のHPを参照。

 

これらだけを見ると、何とも美味しそうな「飴」ではないか、よーし申し込もう!!

…と、「細胞一個で構成される」ボクの様なヒトは、直ぐに飛びついてしまいそうだ。

当たり前だが、こういう美味い話にはだいたい裏がある(..ハズだ)。

 

…と言うことで、今回は健康保険証への紐づけに焦点をあて、その特徴(特にメリット、デメリット)を確認したうえで、デメリットのミニマム化を考えてみた。

メリットは?

まずは、マイナンバーカードを健康保険証として利用するメリットを挙げてみる(マイナ保険証と呼ぶらしい)。

引越しや転職をしても、すぐに医療機関や薬局が利用できる

これまで、健康保険証がない期間は一時的に医療費を全額負担する必要があったが、マイナ保険証なら立替えが不要になる(新しい健康保険証の発行を待つ必要はない)。

ただし、加入している公的医療保険を脱退したり、別の公的医療保険に加入したりするには、従来どおり、加入・脱退の手続きは必要。

確定申告の医療費控除が簡単になる

確定申告の際に、医療費控除を行うための領収書をそろえる必要がなくなる。具体的に言うと、「マイナポータル」上の医療費通知情報をe-taxに連携することができるので、「医療費控除」の手入力なしにオンラインだけで確定申告が完結してしまう。

マイナンバーカードの更新や電子証明書を更新した場合も、健康保険証の利用を再登録しなくてOK。一度登録すれば、何度も手続きする必要はない。

窓口への書類の提出が不要になる

医療機関や薬局に、以下の書類を持参しなくてもよくなる。医療機関、薬局が、マイナンバーカードの情報を使って、公的医療保険の資格を確認できるからだ。

  • 保険者証類(健康保険被保険者証/国民健康保険被保険者証/高齢受給者証等)
  • 被保険者資格証明書
  • 限度額適用認定証/限度額適用・標準負担額減額認定証
  • 特定疾病療養受療証
特に、医療費の支払いが高額な場合に、事前の手続きをしなくても限度額以上の支払いが不要になる点は大きなメリットだ。

自分自身に関する医療情報を確認できる

マイナンバーカードを健康保険証として使えるようにしておくと、マイナポータルで、自分の薬剤情報や特定健診情報を確認できるようになる。

※以上、ZEIMOさん今西絢美さんの記事を参考に記述した。

 

デメリットは?

対応している医療機関が少ない

2022年5月15日時点で、対応している病院や薬局は全体のうちわずか19%。つまり、せっかくマイナンバーカードを持っていても、まだ多くの病院や薬局で利用できないのだ。

個人情報の漏洩が気になる

一番の心配事として、個人情報漏洩があるだろう。

その対策として、医療機関や薬局は、「12桁のマイナンバー」を使わず、マイナンバーカードのICチップに保存されている「電子証明書」のデータだけを使っている。

ただし、悪意のある病院の受付職員などが、利用者の「12桁のマイナンバー」を転記することは可能かもしれない。

医療費負担が大きくなる

今回、記事を書くきっかけになったのは、以下のYouTubeチャンネルを視聴したことだった。非常に分かりやすく、医療費負担増のデメリットが一発で分かる。

「自民党小野田議員の参議院決算委員会での質問」

要点を言うと、マイナ保険証を医療機関で使用した場合、患者の医療費が以下の分だけ増えるのだ。

  • 初診時に21円
  • 再診時に12円
  • 調剤に9円

※医療費が3割負担の患者がマイナ保険証を利用した場合

マイナンバーカード保険証に対応したリーダーが設置された医療機関や薬局では、通常の健康保険証を使っても初診料が9円アップする。保険証利用申込の有無は関係ない(利用申込をしてもしていなくても9円アップ)。
マイナ保険証に対応していない医療機関で通常の健康保険証を使ったときは、こうした負担はない。

 

これについては、当初から色々と物議を醸しだしており、上で説明したように、国会でも議論になった(小野田紀美議員スゴイ!!)。

 

…で、どうする?

ボクの場合

マイナンバーカードの健康保険証への紐づけは、それぞれ、上に挙げたメリット、デメリットを考慮したうえで決めればよいと思う。

…で、ボクのケースで言うと、結局、紐づけることにした。

その理由は、すでにマイナンバーカードを持っていること(今さら情報漏洩を気にしても…)、上に挙げた様にメリット部分が結構な魅力なこと、政府が将来的に健康保険証の発行停止を検討していること(時代の流れに抗ってもしょうがない)、そして、今ならポイ活が可能なことだ(やっぱり欲に勝てないボク)。

当面のデメリット対策は?

前述したデメリットのうち、現在最も話題(問題)になっているのが「医療費負担増」だろう。

ただし、この問題については、差し当たり自力で何とかできそうである。具体的には、以下の優先度で病院に掛かるのがベストだ(あくまでも医療費負担増を抑える視点を最優先にした場合)。

  1. マイナ保険証に対応していない医療機関で通常の健康保険証を使う(負担増なし)。
  2. マイナ保険証に対応している医療機関で通常の健康保険証を使う(初診料9円アップのみ)。

 

 

 

※この件に関連するホットな情報として、2022年8月2日に以下の様な報道があった。この問題についてはもう少し動きがありそうだが、最後の一節が少し気になる。

「マイナ保険証」を使うと患者の窓口負担が増える診療報酬の加算について、厚生労働省は2日、廃止する方向で最終調整に入った。3日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に見直しを諮った。ただ、新たな加算案も検討しており、負担減にならない可能性がある(朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

おわりに

以上、マイナンバーカードの健康保険証への紐づけのメリット、デメリットを紹介したうえで、メリットの部分を享受しながら出来るだけ損をしない使い方を考えてみた。

最後に大事なことを一つ…

マイナンバーカードを健康保険証化しても、これまでの健康保険証は継続利用できる。病院や薬局の対応状況に合わせて、好きなほうを使えばいいのだ。

そして、その際に上に挙げたデメリット対策を参考にしていただければ幸いである。

 


ボクの愛車と一ッ葉海岸

 

 

おわり。

 

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