ボクのTOEIC受験の動機は、英会話スクールの上級クラスの実力がどんなものか見てみよう、と言う腕試しの様なものだった。結果、自分の「基礎力のなさ」を思い知ることになる。
数えたら15回も受験していた。
…..なので、TOEIC受験のおかげで、英語力の土台(基礎)固めをすることができた、とも思っている(十分ではないが)。

実は、その過程で、英検(正式には実用英語検定)も2回ほど受験した。この動機もヘンで、TOEICが伸び悩んでいた頃の「気分転換」だった。結果、見事に粉砕され、自分の「考えの甘さ」を思い知ることになるのだが…..。
懲りない人
…..なのだ。
……ということで、今回は、ボクの英検受験記と併せて、TOEICと英検の両方を受験してきたので、両者の比較を行ってみたい。
なお、前記事でも言ったが、ボクの英語力を自慢したい、とかいう考えは全くない(アイキャッチ画像を見て欲しい)。
この記事も、ごく普通の人で、一応「英語が得意なヒト」と言っても良いレベルまでになりたい、と言うヒト向けのお話になるので、該当すると思う方は、是非参考にして欲しい。
英検のレベルの目安はどうなっているの?
英検の級は、5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7段階に分かれている。
まずは、公益財団法人日本英語検定協会が公表している各級の目安を以下に示す(履歴書で評価対象となる準2級以降のみ)。
準2級と2級
使える英語で世界へ
- 大学入試レベル
- 2級から海外留学
- 履歴書で評価される
準2級
高校中級程度。教育や科学などを題材とした、長文の穴埋め問題が加わる。センター試験の問題形式と共通点が多く、入試対策にも最適。高校卒業段階の英語力の達成目標
2級
高校卒業程度。医療やテクノロジーなど社会性のある英文読解も出題される。海外留学、国内での入試優遇・単位認定など、コミュニケーション力が高く評価される。ビジネスシーンでも採用試験の履歴書などで英語力をアピールできる。ライティングが加わりる。
準1級と1級
リーダー(品格)の英語
- ライティング、スピーキングを含む4技能の総合力を測定
準1級
大学中級程度。エッセイ形式の実践的な英作文の問題が出題される。「実際に使える英語力」の証明として高く評価されている。
1級
大学上級程度。二次試験では2分間のスピーチと、その内容への質問がなされる。カギは英語の知識のみでなく、相手に伝える発信力と対応力。世界で活躍できる人材の英語力を証明する。
以上を見ると、大雑把にいえば、
と言うところだろう。
英検とTOEICのレベルを比較してみる
この比較、英語を学習したことがある方なら、一度は考えたことがあるのではないだろうか?
もちろん、英検とTOEICは試験の形式が全く異なるので、厳密に比較することは困難だが、両試験のデータベースから比較を試みた例があるので、以下に見てみよう。
スコア換算表(1) TOEICプログラム Data&Analysis 2014
英検 | TOEICスコア |
1級 | 955 |
準1級 | 713 |
2級 | 527 |
準2級 | 402 |
※田邉竜彦氏が作成したものを引用
もう一つ示そう。
スコア換算表(2) ロサンゼルス留学センター
英検 | TOEICスコア |
1級 | 950~990 |
準1級 | 820~900 |
2級 | 500~550 |
準2級 | 300~440 |
※ロサンゼルス留学センターが作成したものを引用
ボクの受験結果を比較すると?
英検 | 英検受験直前のTOEICスコア |
1級(不合格B) | 870 |
準1級(合格) | 825 |
英検1級(筆記)は当然の不合格Bであるが、後でも説明するように、英検準1級(筆記)はギリギリ合格だったので、これだけを見るとロサンゼルス留学センタの換算表が近いのかも知れない(試験形式が違うので一概にはいえないが)。
ボクの英検受験記
さて、お待ちかねのボクの受験体験記だ。
え?待ってない?
そんなこと言われても、Show off のボクは、めげないのだ。
以下に、ボクのTOEICと英検の全受験履歴を示す。ご覧のとおり、英検は2回しか受けていないが、いずれも濃い経験で、勉強になり、面白くもあった。
以下、級別に体験記を綴る
準1級
上の表でお分かりの様に、TOEIC受験から英検準1級受験まで、約1.5か月しか間隔がなかった。それまで、英検がどんな試験なのかも全く知らなかったので、まともに準備する期間は1か月強しかなかったのだ(無謀といえば無謀だ)。
今でもはっきり覚えているが、申し込んだのは、TOEIC試験の2、3日後、確か、締め切り直前だった。
受験の動機は、自分自身に腹を立てていたからだ。
どうして伸びないんだ!!
…..と言う感じ。
なので、英検準1級受験は、自分へのやり場のない怒りの矛先だった。次のTOEIC試験まで待てそうもなかったのである。
試験準備
定番の教本と問題集をつかった。
試験を受けた感じでは、英検準1級の単語はTOEICよりも難しい。なので、パス単はやっておいた方が良い(今は音声アプリ対応なので便利)。ボクは、以前からアルクの参考書をつかっていたので、単語はやらなかった(時間もなかったし)。
【音声アプリ対応】英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)
試験結果
以下のとおりの結果だった。
1 筆記 69/100点(合格ライン69点)
筆記はギリギリ、あぶなかった。準備不足とは言え、TOEIC825点取った直後でこの結果だ。英検準1級は筆記もリスニングもTOEICより難しいと感じた。
2 口頭 37/38点(合格ライン22点)
これは、楽勝だった。……というか「楽しかった」。
内容は、しばらくフリーの会話をしたあと、その場で渡された4コマ漫画の内容を英語で説明する、といったものだ。
試験室に入るなり、
Since I feel extremely tense and nervous, I could have a heart attack.
(緊張して心臓が止まるかも???)
…..の様なことを言って試験官を笑わせたら、リラックスできた。
これは、NOVAのおかげだろう(筆記と口頭がめちゃめちゃアンバランス)。
1級
TOEIC870点(ベスト)を獲得したあと、まずは900越えを目指そうか、思ったのだが、なんと、いつの間にか英検に恋をしていた。試験内容がビジネスよりもアカデミック寄りで、ボクには心地良かったのかも知れない。
しかし、TOEICと違って英検は合否制なので、合格してしまえば、同じ級は何度もは受けられない(たぶん)。
かといって、1級は敷居が高すぎる。
まあいいや、試験の雰囲気だけでも味わおう
…..と言うことで、1級受験を決意した。
いいかげんな性格である。
試験準備
今回は、受験を決意してから1年近く準備期間があったので定番の教材を全て使った。
- 【CD2枚付】英検1級総合対策教本 改訂版[新試験対応] (旺文社英検書)
- 【CD付】DAILY30日間 英検1級集中ゼミ 新試験対応版 (旺文社英検書)
- 2020年度版 英検1級 過去6回全問題集(音声DL付) 2020年度版 英検過去6回全問題集シリーズ
英検1級 長文読解問題120 (旺文社英検書)
- 英検1級リスニング問題150 (英検分野別ターゲット)
- 英検1級語彙・イディオム問題500 (英検分野別ターゲット)
- 英検1級 でる順パス単(音声DL付) 英検でる順パス単シリーズ
今回は、結構頑張った…..と思う。
そして、玉砕覚悟で当日を迎えた。
試験は、予想していたとおり、滅茶苦茶難しかった。特に、大問4(作文)はきつかった。
この問題は、以下のトピックに対して200文字程度のオピニオンを述べる形式だった。
「Can the global demand for water be met in the future?」
(将来において世界的な水の需要に答えることができますか?)
考える間もなく、まとまりのない尻切れトンボの文章になってしまった。
試験結果
以下のとおりの結果だった。
1 筆記 60/113点(合格ライン78点)
もう一回準1級から出直して来い!と言われそうな結果だ。
TOEIC870点程度の実力では、全く手も足も出ないことを思い知った。このレベルになると、筆記もリスニングもTOEICよりはるかに難しい(さすがにこれは断言できる)。
2 口頭 筆記が不合格なので門前払い
これは、受けてみたかった。英会話スクール(当時は地元のトラベルマンにかよっていた)で、講師とのデイベートに慣れていたので、チャレンジしてみたかったのだ。
…..まあ、「けちょんけちょん」にやられてただろうけど。
ちなみに、この回の宮崎県からの英検1級合格者は、1名だった。
終わりに
なんだか取り留めのない内容になってしまった。
最後にボクの意見を……。
少なくとも準1級以上の英検の問題は非常に優れている。簡単ではないが、良問が多くTOEICの様にサービス問題は全くない(なので気が抜けない)。
また、TOEICにはない口頭試験がある点で、むしろ英検の方が実践的と思う(TOEICにもあるが義務ではない)。
ただ、英検は、各級ごとのレベルの差がものすごく大きい(特に2級と準1級、準1級と1級)。
なので、モチベーションの維持が大変な気がする。
これを補完する試験として、TOEICの存在は大きいと思う。TOEIC試験は、スピード感の養成に良いし、トレーニング的だ。何度でも受けられる点も良い。
結論として、
…ということで、今日は終わり。
コメント