心臓病、脳卒中の患者は新型コロナワクチンを接種していいの?

雑記

少し前に、ボクの家にも宮崎市から「ワクチン接種券」が送られてきた。

 

同封の案内を見ると、一般住民は、「優先接種」の対象が以下の順になるようだ。

  1. 高齢者(65歳以上)
  2. 基礎疾患のある方等
  3. 上記以外

どうやら、今年度65歳になることが「優先接種」の理由らしい。これはこれで分かるのだが、厚生労働省によると、一部基礎疾患のある人は「接種要注意者」という記述もあり、やや混乱を招いている向きもある。詳しくはこちらに書かれているが、これを見て

 

「なるほど」

……と理解し、決断できる人は少ないだろう。

 

例えば、ボクの場合、以下の様な基礎疾患があるんだけど、接種してもいいのかしら?….という疑問がわいてきた。

  • 冠攣縮性狭心症

一過性の血流障害が生じることによって心筋に必要な血液が一時的に不足してしまうため、胸の痛みや不快感などの症状が起こる。夜間や早朝の安静時に症状が出ることが多いのが特徴(詳しくはこちら)。

  • 一過性脳虚血発作(TIA)

一時的に脳が虚血状態となって神経症状が起き、24時間以内に改善するものを指す。脳梗塞の前駆症状とも考えられている(詳しくはこちら)。

 

分類すれば「心臓病」と「脳卒中」、ということになるらしい。

 

 

また病気自慢かい!

 

ひどい😭(…..あと歯も痛い)。

 

…..と言うことで、先日脳の主治医に聞いてみたのだが、何というか「微妙な回答」だったので、ボクの様なケースはどうしたらいいのか、とりあえず自分で調べてみた(心臓の主治医には、まだ相談していない)。

なお、ボクは医者ではないので、ここでは、あくまでも客観的な情報を示すにとどめたい。あくまでも参考程度に読んでいただければ幸いである。

新型コロナについては、これまでに本ブログで色々書いてきたし、基本的な考え方は全く変わっていない。また、ワクチンの是非についても様々な議論があることは承知しているが、この問題について、ボク自身まだ十分に理解できていないので、ここでは議論しない。

 

「優先接種」に該当する基礎疾患は?

 厚生労働省の説明資料(2020年12月25日付け)によると、以下のように記載されている。

1. 以下の病気や状態の方で、通院/入院している方

  • 慢性の呼吸器の病気
  • 慢性の心臓病(高血圧を含む)
  • 慢性の腎臓病
  • 慢性の肝臓病(ただし、脂肪肝や慢性肝炎を除く)
  • インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病又は他の病気を併発している糖尿病
  • 血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く)
  • 免疫の機能が低下する病気(治療中の悪性腫瘍を含む)
  • ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
  • 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
  • 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等
  • 染色体異常
  • 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
  • 睡眠時無呼吸症候群(※詳しくは以下の記事を参照)
「携帯用睡眠時無呼吸検査装置(SAS-2200)」を体験してみた|※コロナじゃありません
2年半ほど前に、「冠攣縮性狭心症」の診断を受け、それ以来、2~3か月に1度、都城市の循環器内科に通院している。 その話は別の機会にするとして、先日、お医者さんに、このところ「眠れない」との相談をしたら、色々聞かれた結果「睡眠時無呼吸症候群」...

 

2. 基準(BMI 30以上)を満たす肥満の方
*BMI30の目安:身長170cmで体重約87kg、身長160cmで体重約77kg。

 

これを見ると、「心臓病」は優先接種の対象なので、「受けた方が良い」ということになりそうだ。「脳卒中」は載っていない。

 

「接種不適当」の人は?

一方、第21回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会資料(2021年5月21日)によると、「接種不適当者」に関して以下の様な記述があった。

  1. 当該予防接種に相当する予防接種を受けたことのある者で当該予防接種を行う必要がないと認められる者
  2. 明らかな発熱を呈している者
  3. 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
  4. 当該疾病に係る予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者
  5. 上記に該当する者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
上記のうち1については、海外で新型コロナワクチンを必要回数接種した者などが考えられている。
アナフィラキシーとは、「急激なアレルギー反応により、命の危険が生じた状態」を言う。特に危険な症状として、喉の奥が腫れて呼吸ができなくなったり、立ちくらみや意識消失したり等がある(MEDREYより)
以上は、ごく「当たり前の話」として理解できそうだ。

「接種要注意」の人は?

また、上記資料の下の欄を見ると、「接種要注意者」に関して以下の様な記述があった。

  1. 心臓血管系疾患腎臓疾患肝臓疾患血液疾患発育障害等の基礎疾患を有する者
  2. 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた者及び全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある者
  3. 過去にけいれんの既往のある者
  4. 過去に免疫不全の診断がされている者及び近親者に先天性免疫不全症の者がいる者
  5. 接種しようとする接種液の成分に対してアレルギーを呈するおそれのある者
  6. バイアルのゴム栓に乾燥天然ゴム(ラテックス)が含まれている製剤を使用する際の、ラテックス過敏症のある者(ファイザー社ワクチン、武田/モデルナ社ワクチンはラテックスを使用していない)
  7. 「基礎疾患を有する者」に関し、抗凝固療法を受けている者血小板減少症又は凝固障害を有する者接種後に出血又は挫傷があらわれることがあり、接種要注意者に該当することに留意。

 

あれ、心臓血管系疾患って、心臓病の一種じゃないの?ネットで情報を見ると、そんな風に書いてあるけど…..。

それと、抗凝固療法を受けている者…って、ボクは一過性脳虚血発作(TIA)の治療薬として「クロビドグレル75mmg」を処方されているんだけど、これって該当するんでは???北里大学医学部神経内科学教授井島先生の論文 とか読むと、ちょっと心配になってきた。

 

うーん、分からん。

 

結局、心臓病、脳卒中の患者は新型コロナワクチンを接種していいの?

結局どうすればいいの?

…..という疑問に対して色々検索しているうちに回答、と言えそうな記述を見つけた(しんとこクリニック」のHPより抜粋)

……ワクチンを受けるのに注意が必要な人の中に、心臓、腎臓、肝臓、血液疾患などの基礎疾患を有する方、と記載があります。これらを「接種要注意者」といいますが、このような記述では基礎疾患を持つ方はワクチンを打つべきなのか否か、迷いますよね。実はこれらの基礎疾患を持つ方に、ワクチンの副反応が多い、という調査結果はありません。それではなぜ、「要注意」なのでしょうか?疾患をもつ方はそうでない方に比べ、日々、症状や健康状態が変わりやすいいうことがその理由なのです。これらの疾患による病状が不安定だと、ワクチンの副反応なのか、持病の症状の変化なのか、どっちなのか分からないため、そういった状況では接種を控え、安定するまで待った方がいいだろう、ということなのです。

かかりつけ患者さんで、「私はどうなの?」と疑問がある方は主治医にご確認ください。「安定」していれば接種をお奨めします。また、抗凝固薬(血液がさらさらになる薬)を服用している方も要注意、とされていますが、筋肉注射のために、血液が止まりづらく筋肉の中に血のかたまり(血腫)を作りやすいため、このような注意喚起がされています。注射の後、しっかり、長めに圧迫しましょう

この記述から、

心臓病、脳卒中の持病持ちでも「安定」していればいいし、抗凝固薬を服用していても接種部圧迫等の当たり前の処置をすれば良い

…..と言えそうだ。

 

一方、Medical Noteに以下の様な記事が記載されていた。

アメリカ心臓協会は、心血管リスク因子がある人、心臓病や心臓発作、脳卒中の病歴のある人は、できるだけ早くワクチンの接種を受けるように呼びかけている。同協会会長(コロンビア大学教授)Dr. Elkindによると、上記のような基礎疾患を持つ人は、COVID-19による合併症を起こす可能性が高い。それを防ぐためには、ワクチンの接種が極めて重要で「ワクチンの副反応よりもウイルスのリスクの方がはるかに高い」とは述べている。

心臓病や脳卒中の病歴のある人は、できるだけ早くワクチンの接種を受けよう、との呼びかけである。

 

さらに、NHK健康チャンネルには、以下の様な記事があった。

杏林大学教授・脳卒中センター長(平野先生)によると、脳梗塞を経験している人は、血管が硬くなったり狭くなったりする動脈硬化が進んでおり、再び血栓が詰まりやすくなっています。ある報告では、調査した新型コロナウイルス感染者全体のうち42%、死亡者のうち81%の人の血液で、「血栓」ができると増える物質が多くなっていたことが確認されています。

新型コロナウイルスに感染すると「脳梗塞」を再発しやすくなるという可能性を指摘している。

 

これらを読むと、「心臓病」と「脳卒中」の患者や経験者には

「はよ接種しなさい!!」

…..ということになる。

 

まとめ

以上述べたように、少なくとも国や主要な医療系団体は「心臓病」と「脳卒中」の患者や既往症を有する者は、出来るだけ早めにワクチン接種した方が良い、という考えを示している。

あとは、主治医等に相談するなどして、病状の「安定」を判断して接種の有無(時期)などを決めれば良い、…..と言えそうだ。

 

最後に、あらかじめ得ておきたい情報として、新型コロナワクチン接種による副反応に触れておく。

以下を見ると、副反応としては「接種部位などの痛み」、「全身症状などの倦怠感」、「頭痛」などが多いが、半分以上の人に「37.5℃以上の発熱」が発生している(38.0℃以上の合わせると約6割)。結構多いのでびっくりした😲。

 

令和2年度厚生労働省行政推進調査事業補助金(新興・再興感染症及び予防接種政策推進研究事業)新型コロナワクチンの投与開始初期の重点的調査(コホート調査)-健康観察日誌集計の中間報告より

 

この「37.5℃以上の発熱」を細かく見ると、以下に示す様に、若い人(特に20~40代)に多く、男性よりも女性に多い。

出典は上のグラフと同じ

 

特に若い方の接種に関しては、色々心配される向きもある様だ。良ければ、接種の判断をされる前に、以下の動画(北海道在住のシカハンター兼お医者さんのYouTube)を見ていただければと思う。

「接種する前に若い方に見ていただきたい動画」

 

 

 

 

おわり

 

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