これまで、2度にわたって、新型コロナ関連に対する客観的なデータに関する記事を掲載して来た。


その意図は、以下のとおりである。
もう書くつもりはなっかたが、連日のようにメディアなどが「PCR陽性者数」をクローズアップして報告することに大きな疑問を抱いており、僭越ながら、またまた関連記事を書くことにした。
…..前回の繰り返しになってしまうが、
重症者数、死亡者数の推移にも注目してほしい。
※これらの数値は、国内全体については以下のサイト
東京都内については、以下のサイト
…….この両者を見れば、すぐに確認できる。
今回は、各サイトのエキスを紹介し、少しでもバランスのとれた情報を皆さんに見て欲しいとの思いから、解説してみる。
なお、今回は、科学者の端くれとして、少しだけコメントも付けくわえてみたい。
PCR検査実施人数と陽性者数
以下に、2020年8月14日現在までのPCR検査実施人数と陽性者数の推移を示す。
これを見ると、陽性者数がPCR検査人数に連動していることが分かる。
つまり、陽性者数がどんどん増えているのは、
感染拡大そのものの影響もあるとしても、PCR検査数そのものが増えてることが大きく影響している
…..と言えそうだ。
むしろ、
医師の皆さんを始め(東京大学名誉教授、矢作直樹先生や、ある脳外科医さんなど)、色々な方面かの意見が出てきたように、重症者数と死亡者数の推移にこそ注目すべきだろう。
感染者数をクローズアップすることに対する疑問を投げかけるものとして、医療法人社団悠翔会のホームページに、とても興味深いクイズがあった。皆さんも是非挑戦してみて欲しい。
以下、原文である。
もし、みなさんがPCR検査を受けて「陽性」の判定を受けた場合、実際に新型コロナに感染している確率はどのくらいになるかご存じですか?
①99%
②70%
③6.5%
答えは③。
PCR検査が陽性になったとしても、実際に新型コロナに感染している確率はわずか6.5%、つまり15人中14人は、検査結果が陽性であっても、新型コロナではない、ということになります。
逆に、新型コロナに感染しているのに検査結果が陰性になる人が30%もいます。
この結果を見ると、メディアがことさらに「PCR陽性者数」をクローズアップしたり、これをベースに各自治体の知事が緊急事態を発することに、どうしても疑問を抱いてしまう。
ということで、以下、重症者数と死亡者数の推移に注目してみたい。
重症者数の推移
以下は、新型コロナに関する厚生労働省の最新情報だ。
この表を見ると、直近の報告では、全国の重症者数は211名となっている。
7月末から少しずつ上昇傾向にはあるが、まだ全国で200人強程度にとどまっていることが一目瞭然だ。
また、ここのところやり玉に挙がっている「東京都」の重症患者数の推移は、以下のとおりだ。
上の表から、「東京都」の重症患者数はこの1か月間、全くと言っていいほど増えていない。
これも一目瞭然だ。
また、各表を見ると、東京都の重症者数は全国の11.4%(24/211)を占めている。
そして、東京都の人口は全国の11.1%を占めている。
なんと、ほとんど同じだ。
政府が7月22日からスタートさせた「Go Toキャンペーン」は、東京都発着の旅行を対象外とした理由として、西村経済再生担当相は、東京都は人口10万人当たりの感染者数や陽性率が高いためと説明しているが
…….うーん。
入院を要する人と退院した人の推移
医療崩壊が叫ばれているが、以下を見ると、必ずしもそうとは言えない様な気がする。
退院した人の数が入院が必要な人の3倍近いのに、なぜ足らないのだろう?
厚生労働省が8月14日に発表した以下のデータ(全国)を見ても、ベッド数がひっ迫しているとは言えなさそうだ。
①「入院者数」と「新型コロナ対応のベッド数」
②「重症者数」と「重症者対応のベッド数」
死亡者数の推移
以下も厚生労働省公表資料だが、感染者数の「爆発的増加」とは裏腹に、死亡者数の推移は、5月以降は少しずつしか増えていない。
……うーん。
とにかく、
……としか言えない。
新型コロナによる死者数(1日あたり)を他の死因と比較すると
以下を見ると、新型コロナによる死者数による死者数(2.7人/日)は、
結核(6人/日)の半分、インフルエンザ(9.1人/日)の3分の1以下だ。
さらに、交通事故死(8.8人/日)の3分の1以下、自殺者(54.8人/日)の20分の1くらいだ。
これらの数値や、これまでに紹介した記事を見ると、新型コロナがクローズアップされていることに疑問の声が上がるのも当然と思うが、皆さんはどうだろうか?
ちなみに、今後、コロナ関連の失業者が増えることが危惧されているが、以下の数値を気にすることも大事では、と思う。
おわりに
今回は、「PCR陽性者数」や「感染者数」のみをクローズアップして問題化することの弊害を知っていただきたく、僭越ながら、またまた関連記事を書いてしまった。
以下は、2月にアップされた厚生労働省のホームページである(東京大学名誉教授、矢作直樹先生のfakebookより)。
この時点で、以下のような告知がされているのを確認しておきたい。
もちろん「風邪」は万病のもとであり、注意しなければならない。
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